0.5の深呼吸

ちょっとだけ、寒の戻り。甘酒に、しょうが湯、ホット・バタード・ラムを楽しみながら、ひとときの深呼吸。ホット・バタード・ラムは、このテーマで知り会えた方からラム酒好きの私へおすすめしてくれたレシピです。
先月末に行われたコラボ勉強会以降、毎週のように新しい出会いを繰り返していました。この出会いは、4つのフェーズと呼んでいるフレームワークのコミュニティと広域展開のフェーズですね。ワークショップへの参加もあったので、進化も体験できました。
と、コラボ勉強会で学んだ広くて薄い紐帯を結びまくってきました。勉強会のレポートの前に、早速、実践してきました(^^)!とか報告して、脈絡がバラバラのあげくに、深呼吸してリラックスしております。
さて、息切れな私?、深呼吸をしている間に気づいたのが、深呼吸だったというオチで、深呼吸がフレームワークに足りなかったような気がしています。熟成とか助走、または、他の人のターン待ち?とも言えるこの深呼吸が、実は人間的にしてくれるのかもしれません。

深呼吸が必要なのは、広くて薄い紐帯を結びにいくときに、これまでの共同体の輪を一度切って外に出る必要があるからです。このときに受けるストレスはいろいろあります。このストレスについて社会心理学で考察した人に、エーリッヒ・フロムというユダヤ系ドイツ人がいることに、今日、気づきました。
エーリッヒ・フロムは、『自由からの逃走』で、人は、第一次的な絆から自由になると、不安というストレスを受けるといいます。不安を克服するために、生産的な新たな絆を築くこともあれば、権威主義に流されてしまうこともある。フロムは、世界恐慌後に権威主義に流されたのが、ナチズムだったと言ってますが、今の状況は、まさしく、不安だらけの状態で、このどちらかに一斉に流れてしまう危険性をはらんでいるのかもしれません。
フロムの言う第一次的な絆とは、ネットで調べた範囲では、個人が最初に触れることができる家族や共同体のことのようです。冷戦時の国家間のつながりにあてはめる応用例もあり、わたし的にヒットしたフロムさんでした。
フロムの著作で、読んでみたいと思った本が、『よりよく生きるということ』です。「所有」から良き「存在」へという最終部は、最近、よく考えるキーワードが「所有」とか「共用」とかだったので、とても興味があります。

意外にも、心理学がノーマークだったことに驚いています。「ネットワーク」「弱い紐帯」「心理学」などのキーワードで検索するとid:hihi01さんのブログが上位にきてるんですけどね。今だと、弱い紐帯の可視化の流行りは、ソーシャルグラフになるのかな。私たちはここに新しい通貨の概念も導入して有機的に動かせたら、と作り込んでいるのがブログパーツだったりします。
フロムを知るきっかけは、全く違う文脈から、キーワードがでてきて、それをたぐっていったら見つかったという感じでした。まあ、全く違っていたわけでもなくて、私のまだ表面化していないストレスから出てきたキーワードでした。あらためて、このテーマの奥深さを知って、良いテーマを選んだなぁーと感心。

深呼吸で吸うことができる空気はすべてが新鮮でクリーンなものとは限りません。「毒」も少し混じる事もあるでしょう。そして、その「毒」も必要かなと思うこのごろです。私が毒を取り込むには、まだまだ抵抗力がなく、毒を吐き出すにも、そんなに多くの「毒」を持ち合わせていません。私が保有している数少ない毒を吐き出すとすると、今の不安が権威主義に流れている一側面は、最近たくさん出版されているお金に関する本で見る事ができます。お金の根本を見直す『エンデの遺言』のような本に対して、生活防衛金融危機をあおって、利己的なお金の増殖の方法だけを列挙する本が、変な権威をかざして、なにかしら変なところへ誘導しているようで注意が必要かなと思っています。
もちろん、これらを経験した上での気づきがあることもあるので、これらの「毒」は必要なんだろうと感じています。事実、私はこれらの経験が今のテーマを気づくきっかけにもなっています。

長々と読んでくださった方へ、ご褒美のレシピ。

ホット・バタード・ラム。暖めた耐熱グラスに、角砂糖を入れ、お好きな量のダークラムを注いだ後、熱湯でフルアップ。最後に、無塩バターを浮かべます。私は、ラムにレモンハートを使ってみました。バカルディの8年もありましたが、残りわずかだったので、保留。バターは、無塩バターがなかったので、最初、普通のバターで試してみました。これはこれでありですが、無塩バターと比べると風味が強すぎるかもしれません。

甘酒。お酒が苦手な方に、甘酒をすすめると、アルコールが入ったお酒だと勘違いしている人が多いです。甘酒は、ひな祭りで、女の子も飲む健康乳酸飲料なんですよ。おうちで作っても、どぶろくではないです。
用意するのは、8時間以上のゆったりとした時間、100℃まで計れる温度計、できれば5合炊き以上の炊飯器、お米1合、米麹(米こうじ)200gです。こうじは、乾燥こうじが入手しやすいです。たいがいのスーパーにあります。生こうじを使うと、生っぽさがでて、これも楽しめます。手で60℃前後の温度が分かる人は温度計が不要かもしれませんが、炊飯器の保温状態は、60℃より若干高めなので、温度管理が必要です。
まず、お米1合をおかゆで炊きます。炊きあがったら、200cc以下程度の水を加えながら、70℃以下に冷まします。加える水の量で出来上がりのドロドロ感が調整できますが、糖化の速度も調整できるような気がします。冷ましたら、米こうじをほぐして、おかゆの上にどばっと投入し、かき混ぜます。まんべんなく混ざったら、後は、炊飯器の保温をオンオフしながら、55℃から60℃くらいの温度を8時間以上維持します。炊飯器のフタは、閉めずに、ぬれふきんかラップを軽くかけておき、時折かき混ぜて甘くなっているかを確かめながら楽しみます。
温度管理の間は、漫画『もやしもん』を読むのがおすすめです。

最初、こうじとだけ書いてましたが、使うのは米こうじです。