最初は石やきいも

ここらで、本ブログにいたるまでの背景を。
2005年の暮れ、Web 2.0という言葉がでてきたころの冬、自分もなにかマッシュアップサービスをやってみたいな、どんなのが面白いかなと考えたのが、携帯のGPSを使って、軽トラの石やきいもやさんの位置を、やきいもを食べたいみんなで提供しあうというシステム。冬、あつあつのやきいもが食べたいなと思っても、なかなか、あの軽トラには巡り会えません。それを解決するサービスです。石やきいもだけでなく、他にも使えそうなアイディアだなと思ったのですが、このとき出てきた課題は、どうすれば、みんなから位置情報を多く集めることができるのかということでした。そこで考えたのはポイント。位置情報を提供したら、ポイントが発生して、ポイントをためることができる。ポイントをためたら、今度は、ポイントを使って情報を受け取る。
この頃は、ポイントから通貨を連想することはなく、買い物したらついてくるようなポイント程度にしか考えていませんでした。ただ、欲しい情報を得るために自分の位置情報をサービスに通知してもポイントが発生すると利用頻度が高まるだろうと考えていました。このような位置情報で、どこでどのような情報の需要があるのかというマーケティングマップのようなものが作成でき、それを提供することができます。これを情報に関係のある企業と絡めれば、ためたポイントを実物の買い物などで使うことも可能になるかもとか考えていました。
結局、石やきいも屋探知サービスは、それ以上は発展しませんでしたが、ポイントという便利な仕組みは使えるなと強く印象づけられました。また、この頃はポイント商売が注目を集めた時期でもあったので、自分が目をつけるのも当然だったと思います。

このあと、今度はふとしたきっかけで、興味は法律や起業に向かいました。けれども、長続きせず、そして、なぜか突然ドラクエVIIIにはまりました。発売開始からずいぶん遅れてです。
実は、私、ゲーム好きなのですが、ドラクエはそれまでやったことがありませんでした。もちろん、ドラクエ以外のRPGは、いろいろやっていて、その前にハマったのはFF XIでした。なぜ、ドラクエは発売日には徹夜行列ができるほど人気があったのだろうと思っていましたが、プレイしてわかりました。あの経験値のあがり方です。絶妙なチューニングがされていますね。私もはまる訳です。

ドラクエにハマった時期と同じ時期、OpenIDの存在に気づきました。ユーザIDの革命とも思える出来事だと思っています。ただし、この革命を持ってしても、リピテーション(評価)問題は解決しません。そして、そのとき、ドラクエの経験値を思い出したのです。なるほど、いろいろな指標を数値化できればいいんだなと。そして、数値はポイントにつながり、はて、ポイントって、結局、通貨なんじゃないのと思うようになり、通貨関連の書籍をあさっていたら、「エンデの遺言」にたどり着いたのです。まさしく、現代の課題そのもの。と興奮しました。

ここで、年代をまとめてみます。

自分史
1982 パソコンと接する
1993 Webに接する
1994 Webをサーバ立ち上げてみた
:
2005 ブログ初開設、XML本筋理解、秋 Web2.0
2006 石やきいも
2007 ドラクエVIII OpenIDを知る 通貨 エンデ
2008 本ブログ開設

さて、これまでは、自分史なのですが、一方、技術展望として、私は技術5年スパンという目安を持っています。
新しい技術ができると、それが流通し、私のような弱小IT屋が簡単に使えるようになるまでに5年かかります。
そして、その技術が成熟して、生活に密着するまでにあと5年かかると思われます。
5年,5年,計10年,これが私の持論で、ざっと、インターネットで重要な技術、HTML,XML,P2P,Cloud Computingを年代順にならべてみました。
HTMLの5年後にXML、そして、XMLの4,5年後にAmazonAPIサービス登場、そして、その5年後の今、Web2.0は生活レベルで大きな影響をあたえています。

インターネット史
1993 HTML 1.0
1998 XML Ver1.0
2002 Amazon API
2003 Skype
2005 Web2.0
2008 Cloud Computing

これからの展開を考えると、
Skypeが登場して、今、5年目、これからP2Pは生活に密着する技術として使われる次の5年目に入ったと思われます。そして、Cloud Computingという新しい技術がAmazon EC2Google App Engineというサービスで登場。この新しい技術、P2Pとの相乗効果で、この先、5年以内に、スケールアウトの問題を難なくクリアしたサービスが続々登場するでしょう。つまり、提供できるサービスの信頼性がぐっとあがるということで、もっとも信頼性を必要とする通貨の管理にまで影響が及ぶのではないかと考えています。

これが、最初にデザインしたような新しい通貨が数年のうちに登場するだろうと思う根拠です。

#ふう。長かった。