国家政府に依存しないで、世界経済に引きずられない通貨

通貨デザイン。克服すべき課題に迫ります。
このブログ、内心、ひやひやしながら書いています。というのは、通貨を国家や政府に関係しないようにデザインするというのはタブーに近いことかなと感じているからです。
でも、今の企業通貨とされるマイレージやポイントなんかはどうなんでしょうか。あらためて詳しく調べるつもりですが、現時点では、企業通貨は国家通貨へ交換しない限りは、対個人の場合は割引として考えられ、国家政府から分離できているように見えます。たしか、企業同士での交換はアウト。税金が絡んでいたようだけど。
地域通貨の場合は、額が小額なことと、使用目的が社会福祉的なので、今のところ、国家によるメスは入っていないはずです。

通貨と国家は関係しないといけないものなんでしょうか。私は、通貨の原則は、映画「ペイフォワード」の少年が考えたシステム、他人から自分が得た喜びや利益を別の形で別の他人へ渡していくこと、をより推進していくためのツールだと、考えるようになりました。国家は、ある程度の共通のルールをもって、このツールを使用することができるコミュニティの代表にすぎないのです。
つまり、国家主体でなく、ルールを共有できるコミュニティで流通する通貨があってもおかしくないと思います。逆に、国家通貨がツールの役割を十分果たしていたら、新しい通貨の必要性は感じないでしょう。

今、世界経済は、国家を超え通貨の原則を無視して、日常にまで影響しています。
確かに、日常生活が、世界経済で成り立っているので、影響するのは当然のことかもしれません。しかし、たとえば、自然災害で他国が生産する農作物の収穫が減ったとき、相互に助け合いができるのが、通貨の原則だったはずですが、今は、お金がないという現象で苦しんでしまう状況です。

だんだん、暗い話になってきましたが、このような課題克服は最初のステップにすぎず、これからデザインしたい通貨は、宇宙開発などの大きなプロジェクトも支えることができるものにしたいと思っています。
アニメ化もされた漫画「プラネテス」では、宇宙開発が進み、宇宙で日常が営まれる世界が描かれています。衝撃だったのが、これだけ技術が進んでも地上では戦争が絶えず、貧困に苦しむ人たちがいるという世界も描かれていたことでした。これからデザインする通貨ではこんな世界が創造されてはいけません。最初のステップをクリアすることは重要です。そして、この最初のステップをクリアできない限り、国家主導による宇宙開発は成功しないし、そんなものは望みません。